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まず、耳鳴りは特に珍しい症状という訳でもありません。

日本人の実に1割もの人が耳鳴りの症状を訴えています。
高齢者になるほどその割合も増え、なんと3割に達します。
約3人に1人の割合で耳鳴りの症状があるというわけです。

また、耳鳴りを感じる人のおよそ8割が難聴です。
それと対照的に、難聴の人の約半数が耳鳴りを訴えています。
こうなると耳鳴りと難聴には深い関係があると言えるでしょう。

耳鳴りは、耳から音が十分に入らなくなることで、
敏感になった脳神経の作用で起こると考えられています。
なるほど、そうなると難聴との関係性も見えてきますね。

一般に、耳鳴りの症状のほとんどは、
耳の「内耳」という器官の障害が引き金になって起こります。

耳は、外耳・中耳・内耳という構成で、それぞれの役割は、
外耳が音を集め、中耳が音を伝え、内耳が音を感じます。
そして内耳は脳につながり脳に於いて音として結実します。

もちろん耳の構造も音の伝達も、もっと複雑に出来ています。
ここではそれらは割愛し、イメージだけ伝えています。

つまり、内耳は脳につながる耳の最終段階で、
外界から入る様々な音の仕上げの役割を担っているわけです。

その内耳から、何らかの原因で脳に信号が流れにくくなると、
それを察知した脳は過敏反応し音の感度を上げようとします。
その過程で作り出されるのが耳鳴りと感じられる音なのです。

つまり、耳鳴りは、
耳から入力される音声信号の減少に対して起こる脳の反応です。
従って、この入力を補えれば、耳鳴りを抑えられるわけです。
その入力を抑えるには補聴器なども有効です。


さて、このように、耳鳴り自体が深刻な病気ではないとしても、
その耳鳴りを引き起こしている要因を探る必要があります。

また、耳鳴りは、時として、
耳や脳の重い病気を知らせている場合もあるので要注意です。
突発性難聴やメニエール病などは早期治療がとても重要です。

突然耳鳴りがしだして、それが丸一日以上続いているようなら
急いで耳鼻咽喉科で診察してもらいましょう。

また、耳鳴りが慢性化している場合も、
それが急に大きくなった時などは放置せずに受診しましょう。


では耳鳴りを和らげたり治したりする方法はないのでしょうか?

前述の通り、耳鳴りのほとんどは他の要因に起因します。
何らかの症状や暗示であって、それ自体が病気ではありません。

従って、耳鳴りを起こす原因となる病気を見つけ治療することが、
耳鳴りを和らげたり治したりする方法につながるはずです。

具体的には、心理療法、音響療法、TRT療法、薬物療法などが
耳鳴りの治療に有効とされています。


【 心理療法 】

心理療法は、
耳鳴りが、精神的な緊張やストレス等に起因する場合に有効です。

耳鳴りは、
イライラしたり強いストレスを感じたときに特に強く現れる半面、
楽しいことや何かに集中しているときには感じにくいものです。

そういう特性を踏まえて、
医師や心理療法士の指導の基に自律神経を整える方法があります。

また、心理カウンセラーによるカウンセリングで、
耳鳴りを引き起こす背景となっているストレスを軽減させる治療、
あるいは、耳鳴りそのものの不安を減らす治療法などもあります。


【 音響療法 】

音響療法は、音を利用して耳鳴りを軽減する方法です。

耳鳴りは、静かな環境では大きく聞こえ、
逆に騒々しい環境では小さくなったり消えたりするのが一般的です。

このように、
周囲の音によって耳鳴りの症状(鳴り方)が変化することを利用して
耳鳴りをコントロールしようとするのが音響療法です。

通常は自然の音、
例えば、森の木々の囁きや小鳥の声、波の音や川のせせらぎの音など
そういった効果音のCDや、穏やかな音楽などを流すのがいいでしょう。
ただ、寝つきが悪い時などはテレビをつけたまま寝るのもありです。
一度、医師と相談してみましょう。


【 TRT療法 】

耳鳴りはなかなか根治しません。
だったら発想を変えて、耳鳴りがしないようにするのではなく…

耳鳴りがしていても、それを意識しないようにさせてしまおう!

というのがTRT療法です。

例えば、日常生活で冷蔵庫の音が気になる人はそう多くないでしょう。
というか、ほとんどいないはずです。

じゃぁ、冷蔵庫は音がしないのかというとそんなことはありません。
一応、大きくはないにしろ動作音はしています。
つまり、冷蔵庫の音は気にならないけど、耳には届いているわけです。

ところが脳がこの音を無視している…。

だから、聞こえていない(に等しい)のです。
ちなみに意識すればちゃんと聞こえるはずです。

TRT療法はこの原理を利用した治療法です。


TRT療法が成功すると、耳鳴りが気にならなくなります。

原理は前述の通り、
耳鳴り自体を冷蔵庫の音と同じ様に気にならないものにしてしまう…

つまり脳の認識として、耳鳴りはどうでもいい音、気にならない音…

その様に慣らしていくことで、
最終的には本当に耳鳴りを意識しなくなる… という治療法です。

TRT療法はカウンセリングと前述の音響療法とで構成されています。
耳鳴りの仕組みを知り、余計な不安を取り除くために、
カウンセリングもプログラムに組み込まれているのが一般的です。

早いケースだと、1~3ヶ月くらいから効果が出始め、
十分に適応・順応するには、少なくとも1~2年を要するのが普通です。

この間、耳鳴りは、良くなったり・悪くなったりを繰り返しながら…
徐々に改善していきます。


【 薬物療法 】

薬物療法には、内服薬、注射などの方法があります。
症状によりまちまちなので、医師によく相談しましょう。

漢方薬にも耳鳴りに効くとされるものが少なくありません。
処方にあたっては専門の医師の診断と指導を受けることが大切です。



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